まさかの 組曲「惑惑」より『木製』第弐楽章-アルトクラリネット木製ネックレビュー-

組曲だからこそ。
数楽章あっても不思議ではないのだが。
組曲「惑惑」から『木製』と言いつつも。
その楽章が1曲(1話)で終わらないという大失態。
まあ、枠に嵌らない、という意味では、ある意味有りかも。
と、自己防衛。

えーっと。

アルトクラリネットの木製ネックのレビューがしたいだけなのですが。
回りくどく書きたい病にかかってしまっただけなのです(笑)

でも。
紹介したいものは早く紹介したい!
いや、紹介するのが、とっても遅くなっているのだが(汗)
「りぺかん」のueue氏の手によるアルトクラリネット木製ネックです。

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しまった、写真は手抜きだった(汗)

【外観】
木です。
黒檀です。
グラナディラです。
もう、見た目だけで感動!
しかも曲がっている!

厳密には、曲線カーブではないですが。
それでも、純正ネックと同じ位置にマウスピースが来る、という。
ああ、感動、それしか言葉が出ません。
言い換えます。
それしか語彙がありません。

制作過程は、りぺかんのフェイスブックホームページに詳しく掲載されています。

改めて見直してみたところ、少し曲線を取り入れるとクランポンに合いそうだな、という印象でした。
曲線?というのは、ベー管のバレルのようなふくらみがあると、首が長細すぎる、という印象が少なくなって良いのでは、という、単純な感想ですけれど。

そうそう。
クランポンの楽器ケースには、2本のネックが入るようになっているのですが、純正ネックのカーブに合わせて横に寝かせるようになっているので、残念ながらカーブが合わず(当たり前のことですけれど)、別に収納する必要があります。
ケースを少し加工してみようと思いましたが、下地は木だし、手間もかかるなあ、と、とりあえず何もしていません。
何もしていない、というか。
スポンジで抑えられて、ケースの中で動くことはないようだったので。
ぴったりとは入らない金属製ネックの収納場所に、とりあえず木製ネックを入れています。

【組み立て】
初めての組み立て。
だったものですから。
上管との接合部コルクは、コルクグリスを多めに塗布しても、最初はかなりきつかった。
1ミリ程度コルク部を入れては外してグリスを塗る、次はさらに1ミリ入れて、また外してグリスを塗る、という状態。
もっとも。
制作者ueue氏曰く。
緩いとコルクの巻き直しが必要となるため、厚めにされていたとのこと。
コルクも新しい、グリスも馴染んでいないことも原因だろうから、これからゆっくり馴染ませれば良いと考えました。

ところがところが。

一番最初の段階でのコルクの硬さはどこへやら。
一度楽器に馴染ませた後は。
2日目からは、今使用しているネックと同様、とてもスムーズにかつしっかりと上管に固定できています。
ueue氏の見極める目、脱帽です。

また、コルクの硬さもあったため、力をかけてねじ込む印象が強く、ネックの強度が心配でしたが(以前、金属ネックのハンダが外れ、壊れたこともあったのでトラウマが。)、製品の完成度の高さでしょうか、既に何の心配もなく組み立てることができます。
もっとも、組み立て時に必ず力が入る場所ですから、その辺りはすべて計算されているのでしょう。
ボクの心配は全く持って不要かな、と。

もう一点。
余計な心配をしてしまいましたが。
せっかくのステキなロゴを消したくないな、と。
持ち方(握り方)には、ずいぶん気を遣いました(笑)

【試奏】
さて、楽器を吹いてみることにしました。
 楽器本体 Buffet Crampon Prestige
 マウスピース Vandoren B40
 リガチャー Vandoren V-master
 リード Vandoren Traditional 3-1/2、4、
というセッティングです。

で、吹いた感想ですが。

1.初日
 うん、良い!
と、一言で言えば、そう。

吹奏感は、オリジナルネックよりも良さそう、という印象。
実際に吹いた時の音は、自分では客観的に聴けないと思い、録音してオリジナルネックとも聴き比べてみましたが。
木製ネックでは、音色はまろやかになり、金属に比べると幾分柔らかくなったように感じました。
コントロールもしやすそう。

まあ、木製ネックが届いたその日だったもので、ただただ嬉しくて。
でも、帰宅も遅く、あまり思い切って吹けない、という事情もあり。
楽器に合うかどうか(組み立て)、と吹奏感を確認できた程度、でした。

2.元祖練習(ウォーミングアップのみ)
 いよいよ、元祖デビューだ!
と思っていたのですが。
この日の合奏曲は、アルトクラリネットの出番が全くなく(笑)
合奏前の音出しで吹いてみたのです。
が。
ピッチが低い…
異様に低い…
残念なくらいに低い…

初日に吹いたときは、全く感じなかったのですが。
家に置いていたチューナー、壊れてましたね。
というか。
後で気づきましたが、長期間使っていなかったので、基準ピッチの設定が440HZになっていましたね。
参った。

さて。
管が全く暖まっていない状態で。
即ち、楽器を組み立ててすぐ吹いた状態で。
開放音が−20セント。
多少暖まってきたところでも、−10セント。
この時点で、どうなる!?と思ったのですが。
普段ならあまりピッチの良くない音が、少し改善されている。
季節的なことも、楽器の特性も、練習会場の状況(空調は入っていない)も。
それに、十分な音出しまでできていなかったとも言えるし。
様々な要因があるからなぁ、と斜め45度くらい前向きに考えながら。

この日はそれ以上吹けずに終了。
後日、ueue氏からお聞きしましたが。
今回のクランポン用のネックは、クランポンに標準で付属している2本のネックのうち、長い方に長さを合わせて制作されているとのこと。
今は、ボクの楽器もそうですけれど、ねじ式で伸び縮みするネックが1本しか入っていないようですけれども。

なんだ、(吹くたびにピッチが変わる)ボクに原因があるんじゃないか(笑)と。
ピッチについては普通に前向きに考えることにしました。

一方で、音色、吹き心地は、純正ネックに比べて、格段に良い印象です。
自宅で試奏した際は、やはり思い切り試すことはできなかったので(笑)
練習会場でしっかり息を入れて吹いてみたところ、その違いは歴然としていました。
木管楽器ではありますが、木管楽器に近づいた、という印象です。
音色に含まれる金属のイメージが、かなり減ったように、吹いている側も聴いている側も感じることができました。
コントロールもしやすくなったように感じました。
リードにもかなり影響されるとは思いますが、かなり吹き込んでも音が割れない、という印象も受けました。
木が鳴っている、という感覚。
音の芯が太くなった感じ。
ベー管に近づいたなぁ、という印象ですね。

3.アンサンブル練習
 12月7日の本番に向けた、アンサンブル練習でも。
どのくらい使えるのか試してみました。
今回のアンサンブルでは、アルトクラリネットのみ。
なので、しっかり吹き込めるはず。
と思いましたが。
この日の練習では、ピッチは上がらずじまい。
というか、みんなかなり高くなっていたのかも(笑)

ピッチはともかく。
吹いたときの音色は、やはり木製ネックの方がしっくりきました。
吹奏感も、とても吹きやすく感じるし、楽器がよく鳴ってくれます。

4.元祖練習(合奏)
 ということで、本命。
吹奏楽の中での木製ネック使用。
この日の合奏曲は、アルトクラリネットのみ。
ピッチは、ほんの少し低め、ではありましたが。
曲中ではほんの一部の音で気になった程度。
後は上手くコントロールできました。
というか、音によっては、あれ?高いぞ?ということも。

一番気になっていた開放音のピッチは。
運指を少し調整することで解決。
普段この音域は、音程が高くなるため、開放と言いながら右手の人差し指、中指、薬指でキーを抑え、更に左手の薬指もトーンホールを塞いでいるのです。
この、いつもと同じ状態で吹いて低いのであれば、抑えているキーを話せばよいのだ。
と、改めて気づきましたが。
お、遅い?気づくのが。

逆に、これまではピッチが合いにくいな、と思っていたのに、合わせやすくなった音もありました。
この辺りは、前述したように、楽器の特性やセッティングによって変わってくるでしょうね。
まだまだ、吹き込んでいかないといけません。

この日、リードは固めのものを使用(4番)しましたが。
曲中のクラリネット族によるアンサンブル部分は、うまく音がブレンドしているな、という印象を受けました。
あくまでも、ボクの印象ですけれどね。
吹きやすく感じるのは気のせいかなぁ。
コントロールしやすいのも気のせいかなぁ。
音がしっかり鳴っている気がするのも…
木製ネックのおかげだ!
という、無茶振りな締め(笑)

5.再びアンサンブル練習
 なかなか記事が書けない、と思っていると。
どんどん時間が過ぎていきまして。
また1週間が経過、アンサンブル練習でしっかり吹いてきました。
曲がやっと止まらなくなった、というレベルの話ではなく。
木製ネックのお話。
ピッチもだいぶ気にならなくなりました。
もっとも。
たまに低いかな、というところもあるので。
まあ、他の楽器が高くなっている、という可能性も、全くゼロとは言えない、と勝手に思っているので。
ピッチばかり気にしているようなレビューですが。
いや、最初にちょっとばかり低い、という印象が強すぎたものでして、すみません。
吹奏感は、本当に良くなりました。
楽器も、良く鳴るようになりました。

まあ。
リードやらセッティングやら自分自身のコンディションやら。
いろんな要因が絡み合っての結果、だとは思っていますが。
ボクには木製ネックは合っていた。
と、そう思えるのです。

りぺかんueue氏には、本当に感謝、です。

欲を言えば。

次はバスクラ木製ネック(笑)
というか。
普通でないもの、があったら嬉しいなぁ(笑)
詰まるスワブも、ぜひ手に入れたい!

そして。
12月7日(日)14時から。
呉市入船山記念館 旧呉鎮守府司令長官官舎にて。
元祖Gクラメンバーがクラリネットアンサンブルで出演するArtFloorLiveにおいて。

このアルトクラリネット木製ネックをお披露目!

というのは、ちと難しいかも(泣)

演奏会場となる旧呉鎮守府司令長官官舎の客間は、暖房設備がない。
つまり寒い。
はっきり言って、冬の屋外で演奏するような感じ。
従って楽器のピッチは絶対上がらない。
そんな環境で、純正ロングネックと同じ木製ネックを使ったりしたら、一人だけピッチが地を這ってしまいかねないのですよ。

なので。
木製ネックの本番デビューはまだ先になるかと思いますが。
12月7日は、ぜひぜひ聴きに来てくださいね。
入船山記念館への、入館料(観覧料:大人250円。市内高校生以下無料)が必要なのですけれども。
よろしくお願いいたします。

呉市入船山記念館 ART FLOOR LIVE(クリスマスコンサート)
日時 12月7日(日)14時から
場所 呉市入船山記念館(呉市幸町:呉市立美術館隣)の
 旧呉鎮守府司令長官官舎の客室
内容 元祖平成吹奏楽団クラリネット・アンサンブルによるクリスマスソングなど